遺産分割において、相手方の生前贈与を指摘し、約1500万円の解決金を取得した事例【相続解決事例②】

・キーワード

遺産分割、生前贈与、不動産の評価、死後の預金引き出し、相続財産調査

・ご相談内容

ご依頼者は、遺産分割を求める側です

お母様が亡くなった後、ご依頼者の唯一の兄妹(相手方)のみがお母様の遺産を把握していましたが、ご依頼者には遺産の内容を一切知らされませんでした。そのため、ご依頼者としても、相手方がお母様の遺産を分ける気がないと考えておられました。

また、お母様の生前、相手方は不動産の生前贈与を受けており、お母様の死後には預金を引き出しているようでした。

ご依頼者としても相続財産をきちんと調査した上で、お母様の遺産を可能な限り多く取得したいとの思いで当事務所にご依頼されました。

・当事務所の対応及び結果

弁護士受任後、速やかに相手方に内容証明郵便を送付し、相手方が把握しているお母様の遺産を開示や遺産分割協議を求めました。

これに対して、相手方から遺産の開示を受けることが出来ましたが、遺産の一部が抜けているように見受けられたため、こちらで別途相続財産調査を行い、遺産を確定しました。

並行して、相手方と遺産分割協議を行いましたが、相手方から不動産の生前贈与については考慮すべきでないとの主張や、死後の預金の引き出しについてもお母様の葬儀費用等に使用したと言うばかりで、示談交渉がまとまりませんでした。

そのため、家庭裁判所において、遺産分割調停を行い、不動産の生前贈与や死後の預金の引き出しついて争うことになりました。

遺産分割調停においては、不動産の生前贈与についてはこちらの主張が認められ死後の預金の引き出しについては葬儀費用等のご依頼者が納得した金額のみ差し引いて、後は遺産に戻すとの処理で決着がつきました。

なお、不動産の生前贈与を前提に、当該不動産の評価額についても問題になりましたが、こちらについても実務上用いられている、現実的な金額で決着をつけることとなりました。

最終的には、ご依頼者が残されたお母様の遺産の大部分(約1500万円)を取得する形で調停が成立し、ご依頼者に大変満足頂ける結果となりました。

・コメント

当初から、納得するまで戦い抜くというご意思がご依頼者にあったため、我々もどこまでもお付き合いするという覚悟でご依頼を受けました。

最終的には、相手方がこれまでの生前贈与以外ほとんど財産を取得できないという形で調停が成立し、調停成立時に相手方と対面した際には、相手方がかなり不満そうな顔をされているのが印象的でした。

事件終了後に、ご依頼者から、「実は依頼前に、かなり慎重に弁護士を探していて、先生以外に4人の弁護士と面談していたのですが、先生に依頼してよかったです。」と言っていただきました。ご期待に応えられて何よりです。

※特定できない程度に内容をぼかしています。

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